ぼくの大林宣彦クロニクル
My OBAYASHI Nobuhiko Chronicle

映画に生涯をささげた大林宣彦監督。2020年4月に逝去した巨匠の娘婿は、マンガ家・森泉岳土。偉大なる映画作家との日々を綴り、好奇心旺盛でチャーミングな義父の姿を映し出す。家族のひとりだけど、外から見ていたからこそ描けた、わたしたちの知らない、大林宣彦とっておきの話。

光文社/2023年4月18日


仄世界

仄世界
Hono-Sekai

頬にもうひとつの顔を持つ女性が謎めいた少女に翻弄される「有紀と有紀」、身元不明の子どもを保護したことから周囲との関係が次々と失われていく「散文的消失症候群」、病死した妹の身代わりにと買った手の模型が思わぬ事件をよぶ「そこにいた」。どこかで見失われ、底知れない世界を生きる3人の女性の不可思議な運命を、鉛筆の精緻なタッチと淡い色で描く。解説・小山田浩子。

青土社/2022年12月23日


フロイトの少年が燃える夢

フロイトの少年が燃える夢
A Collection of Literary Nightmares

ひさびさに戻った故郷がまるで覚えのない町だった男の戸惑いを描く「クヌルプ」、荒野を延々とさまよいつづける少女の亡霊と出会う「嵐が丘」、埋葬された男が何者かに抱かれてもうひとつの地球へと連れていかれる「おかしな人間な夢」をふくむ、文学作品のなかの夢のシーンのみをマンガ化するという文学的悪夢集成。

河出書房新社/2022年10月24日


アスリープ
Asleep

かつて首都だった大きな都市に、最後に残ったのはひとりの女性だった。彼女は町をさまよう。出口のない繰りかえしの毎日のなか昨日と今日の区別がつかなくなり、過去と現在が混濁する。そして未来だけがない――。コロナ禍を見すえて描かれた終末の世界。解説・中条省平。

青土社/2021年7月13日


爪のようなもの・最後のフェリー その他の短篇
Something Like a Fingernail and Other Stories

海から上がってきたヴェールの女が裏庭に爪のようなものを埋める不条理な世界「爪のようなもの」、大学生のタクヤが研修で訪れていたヴェネツィアで踊らないダンサーのジョルジャと知り合い恋に落ちる「最後のフェリー」、新婚旅行で訪れたムルで夫の知らない顔を見てしまう妻の恐怖を描く「ムルの顔」など10編を収録する作品集。

小学館/2020年7月30日


村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」
Haruki Murakami’s “Firefly” and Orwell’s “1984”

『ノルウェイの森』の原型となった村上春樹の短篇「螢」と、超管理社会到来を予言したディストピア長篇『一九八四年』――「失われた愛」をめぐる二篇のマンガ化。解説・柴田元幸。

河出書房新社/2019年12月21日


セリー
Serie

生命活動に適さない外気、すべてが終末へ向かう世界。巨大な書庫を持つその家で、カケルとセリーは本を読む。自分のほかにまだ生き残っている人間はいるのだろうか。表題作「セリー」のほか短篇も収録。

KADOKAWA/2018年9月12日


報いは報い、罰は罰(上・下)
A Return and a Punishment Are Two Different Things (Volume 1 & Volume 2)

妹が失踪したという知らせを受け、清水真椿は妹の嫁ぎ先である森に囲まれた洋館を訪ねる。奇妙な一家に迎えられた真椿はこの世ならざるものと遭遇して――

KADOKAWA/2017年10月12日


うとそうそう
UTO SOUSOU / Soaring of the Sun, Leaping of the Moon

45歳になった男は休暇を取りニューヨークを訪れた。俺はいまどこを走っているのだろう――ひたすら走りつづけてきた人生に思いを馳せる「複数の足」、甘いカフェモカを飲んで女子高生のころの記憶がよみがえった。
片思いしていた英語教師を町で見かけて後をつけてある事実を知る「甘い憎悪」、小学生の照は塾の帰り、3 本見送って21時45分のバスに乗る。22 時2分、幼なじみの楓が乗ってきて――「少年短信」。「うとそうそう」とは、月日の経つのが速いこと。解説・大林宣彦。

光文社/2016年12月15日


ハルはめぐりて
Haru Is Around the Corner

『祈りと署名』収録の短篇「ハルはきにけり」に登場した異国に憧れる少女がミドルティーンになり、ベトナム、台湾、モンゴルと、世界を、そして日本をめぐる。新鮮なおどろきと不思議なときめきに満ちた連作集。

KADOKAWA/2016年4月25日


カフカの「城」他三篇
Kafka’s “The Castle” and Other Stories

どうしても城にたどりつけない測量士Kを描くカフカの未完の大作「城」、鰐の腹に飲みこまれた友人が腹のなかから革命を起こそうとする「鰐」、世界ではじめての書かれたミステリのひとつ「盗まれた手紙」など、世界の名作を16ページという紙幅でマンガ化する挑戦的な作品集。解説・陣野俊史。

河出書房新社/2015年3月26日


耳は忘れない
Listening Is Remembering

旅先で出会った結衣と僕は東京で再会する。シェリル・クロウ、ジャミロクワイ、オアシス、ブラー、リサ・ローブ。ラジオからは音楽が流れていた。1994年のことだ――表題の「耳は忘れない」をはじめ、戦争で傷ついた男が帰郷し以前と変わらぬ森で道を見失う「森のマリー」、自分の物語によって絵を描くよろこびを取り戻す「小夜子、かけるかける」などをふくむ作品集。

KADOKAWA/2014年7月25日


夜よる傍に
In the Night Comes a Girl

夜眠れずに町をさまよっていた青年・サトルは、月明りで本を読んでいる少女と出会う。その少女・美琴から「絵本を探してほしい」と頼まれるところから、闇と光をめぐるふたりの冒険がはじまる――。著者初の長篇物語。

KADOKAWA/2014年6月25日


祈りと署名
Prayer and a Signature

自由奔放な家出娘・イリーナがスヴェトラーナと性を謳歌しているさなか、イリーナは女主人の屋敷の秘密を知ってしまう。表題作の「祈りと署名」をはじめ、イリーナを主人公に据えたイリーナ・シリーズ3話を含む初の商業作品集で、実質的なデビュー作となる。

KADOKAWA/2013年11月25日


夜のほどろ
Yoru no hodoro/Dawn

「夜のほどろ」とは夜明けのこと。墨を使って描いた「サジィ」、はじめて水で描いて墨を落とすという画法に挑戦した「ピアノ」をふくむ初期作品集。目鼻口を描きたくないという理由で登場人物はすべてシルエットで描かれた。WEB上で書籍をつくれるBCCKSというサイトが発行するレーベルから刊行され、現在はデジタルでのみ扱いがある。解説・岡野玲子。

BCCKS/2010年7月31日